ついに、というより、ようやくといった方が相応しいかもしれません。
日本代表新監督に、ボスニアヘルツェゴビナ出身のハリルホジッチ氏が就任しました。
前任のアギーレ氏、いや、ブラジルW杯の指揮官ザッケローニ氏が歩んできた既定路線の延長を目指しているのでしょう。八百長問題が発覚し辞任に追い込まれたアギーレ氏に代わり就任したのは、日本人でもなければ、南米出身者でもなく、欧州での実績を評価する人選となりました。
正直なところ、誰がやってもいいのではないか?そんな雰囲気を感じているのは、きっとボクだけではないと思う。これはあくまでも個人的な願望ですが、このタイミングでの新監督は、兼ねてから噂のあった、ラウドルップ氏であって欲しかった。ハリルさん、ゴメンなさい。
ラウドルップ氏は、デンマークサッカー界に留まらず、世界的な英雄といっても遜色ないくらい、サッカーファンなら誰もが知っているビッグネームです。ここ数年、劇的な進化を遂げているアメリカ代表監督のクリンスマン氏と重ね合わせてしまうサッカーファンま多いのではないでしょうか?
世界的なスーパースターであり、選手から尊敬され、信頼され、そして、情熱的なナイスガイである、ラウドルップ氏ほどのインパクトこそが、現在の日本サッカーに欠かせない人材だったのでは?ま、あくまでも個人的な意見ですけどもね。
とは言ったところで、新監督ハリルホジッチ氏に期待しないはずはありません。かつての監督、賢者として退任を惜しまれたオシム氏と同郷ということもあり、その手腕、哲学にも注目したい。伏兵アルジェリアをブラジルW杯ベスト16まで率いたなど、手腕に疑いの余地はありませんが、現在、ヨーロッパの各国リーグが佳境を迎える中、フリーの立場にあったことに疑問が残ります。
兎にも角にも、我らが日本代表は、ロシアW杯予選を目前に控えています。今、ハリルホジッチ監督に期待したいのは、戦術でもなければ、若手の育成でもありません。ボスニア紛争の戦火を経験したハリル氏の持つナショナリティー、国のために走り国のために戦える、激戦を勝ち抜くメンタリティーをもたらしてくれるのではないか、だとしたら、今の日本代表に適任なのは、ハリルホジッチ氏以外考えられない。
日本サッカー協会が出した答えが正しかったのか?
それとも・・・
サッカージャーナリスト 勝村大輔