J1 2nd 第8節 湘南ベルマーレvs川崎フロンターレ(BMW)
▼”SKYシリーズ”は神奈川県民の至福のひと時
さて、神奈川ダービーである。満員のBMWスタジアムは14136人の観客動員を記録、黄緑7割、水色3割、多勢のアウェイサポーターが駆け付けたBMVスタジアムはダービーマッチさながらの歓喜に包まれていた。
▼多勢のアウェイサポーターが駆けつけるダービーマッチならではの風景
両サポーターが繰り出す、大音量のチャント合戦に背中を押されるかのように、攻守が目まぐるしく変わる、見所の尽きない好ゲームとなった。
先制ゴールは開始20秒、相手パスミスを杉本がカット、そのままゴール前に持ち込み、最後は大久保が左足を一閃、川崎が先制。
いきなりの先制ゴールに湘南は反攻、11分、相手ゴールキーパーへのバックパスをかっさらった藤田が、そのままゴールに流し込み同点、
ミスからの失点に始まった両チームだが、ここから先が実に面白かった。中村憲剛のサイドチェンジから幾度もチャンスを演出する川崎、川崎の猛攻に対峙する湘南のカウンターも素晴らしかった。
アンドレ・バイア、遠藤、三竿の堅守がボールを奪い、すぐさま永木が攻撃のスイッチを入れる。後方から次々選手が駆け上がる。鮮やかなカウンターが決まったのは76分。永木のスルーパスから右サイドを古林が抜け出しクロス、途中出場のアリソンがヘッドで押し込み、湘南が逆転に成功。
両チームがそれぞれの持ち味を発揮した好ゲームにスタジアムは湧いた。試合はこのまま2ー0 川崎の猛攻を凌いだ湘南が勝利を収めた。
SKYシリーズと呼ばれる今シーズンの神奈川ダービー、同県勢3チーム、6試合ものダービーマッチが堪能できる神奈川県民は幸せ者だ。対戦相手を意識したミラーゲームが多い今シーズンの戦いにおいて、それぞれのチームがそれぞれのサッカーを貫く。前節まで同勝ち点、共に上位進出を狙うチーム同士の攻防は、今シーズン一番のゲームだった。
勝村大輔