リオ五輪 グループB ナイジェリア 5-4 日本 (マナウス)
痛すぎる敗戦だった。この試合に関しては、おそらく各識者の意見はそう違いはないであろうと思われる。そのくらい明白な敗戦の要因と、次戦に向けての希望が見えてきたから。先ずは敗戦の要因を並べてみたい。
ミスからの失点。特に2点差をつけられてしまうことになる後半開始早々のPK献上は痛過ぎた。相次ぐミスで自滅してしまった日本だったが、その要因はやはり試合開始直後の失点により、ゲームプランの変更を余儀なくされてしまったことに集約される。
本来なら、守備に重点を置き高速カウンターで一気に相手を仕留める。日本には、アジア予選で奏功した得意のゲームプランがあったはずだ。しかし、開始11分間で4ゴールと思わぬ撃ち合いの試合展開に、手倉森監督のプランは崩壊した。
数的優位で相手を囲い込む、本来の日本サッカーとは違い、身体能力の高い相手に対してがっぷり四つ、まともに対峙してしまう羽目に陥ってしまった。アンカーにキャプテン遠藤を置くなど、明確なゲームプランがあっただけに、普段やれていることが出来なくなる、初戦の難しさもあったのかもしれない。それにしても5失点は余りにも多過ぎた。
ただし、敗れはしたものの、4ゴールを挙げ最後まで粘りを見せた攻撃陣の活躍は評価に値するのではないだろうか。特に途中出場した浅野と鈴木武蔵がゴールを挙げた辺りが、次戦への期待を抱かせてくれる。そして、得失点差勝負を考えるとかなりの好材料にもなる。
メダル獲得には初戦が全てだと、選手、監督共ども口々に語っていたが、今、その初戦に敗れてしまったという現実がある。しかし何故か、行けるような気がしてならない。不思議な後味が残る試合だった。