育休取得要件と育児休業給付金の詳細
育休取得要件と育児休業給付金の詳細は、下記です。
〈育休取得の要件〉
「子が1歳に達するまでの間(子が1歳を超えても休業が必要と認められる一定の場合には、子が最長2歳に達するまで)、育児休業をすることができる」と定められています。
・一定の場合とは、「保育所等への入所を希望し、申込をしたが入所できない場合」、「配偶者が養育する予定だったが、病気等により子を養育することができなくなった場合」を指す。
さらに、夫婦で育児休業を取る「パパ・ママ育休プラス」を利用する場合は、従来の期間より2ヶ月間延長できます。
〈育児休業給付金〉
まず雇用保険に加入していることが条件です。
育児休業をした場合、原則として休業開始時の賃金の67%(6ヶ月経過後は50%)の給付を受け取ることができます。
さらに、社会保険加入者は、育児休業中の負担が免除されます。
育休期間と給付金額は、下記のサイトで試算することができます。
というように、日本国は、あなたの育休を保証してくれているのです。
ここまでが前置きです。
こんにちは 勝村大輔(@gunners5050)です。
この記事を書いているボクは、現役の美容師です。
美容師歴は25年、人口20万人の市内に20坪ほどの小さな美容室を営んでいます。お店はまもなく開業から15年目を迎えます。
ボクは断然、育休取得推進派です。
なぜなら、国の存続にかかわる問題だから。
育休に関する世論
先日、国会議員の小泉進次郎さんの育児休業取得がクローズアップされました。
小泉氏は育休に関して「休み」という言葉が入っているが、休みではない。子供を育てるという大仕事をやっていることを世の中に広げたい」と述べていました。
このニュースに対しての世論は下記です。
- 反対(48.2%)
- 賛成(46.9%)
- どちらでもない/わからない(4.9%)
たしかに、国会議員である立場に加え、「どうせ家政婦やベビーシッターがいるんでしょ?」という意見も分からなくはないですが、個人的には評価に値する行動だと思います。
以下に、育休取得に関する世論を2つ紹介します。
下記は『男性の育児休業取得を義務化すべきだと思うか』の調査結果です。
参照元:『男性の育休義務化に「賛成」が過半数、働く主婦層調査』日経新聞ニュース
上記は、働く主婦層を対象に実施したアンケート結果です。
- 義務化にすべきだと思う(21.3%)
- どちらかというと義務化すべき(31.0%)
過半数を超える要望があるようです。
さらに、下記は『令和時代の男性の家事・育児は当然か」というアンケートです。
参照元:『令和元年、パパの家事・育児意識は変わった?既婚男女が本当に望んでいること』
上記は、20代〜40代の首都圏の有配偶者1063名によるアンケート結果です。
- とてもそう思う(34.7%)
- そう思う(49.4%)
男性の家事、育児は当然と答えた人数は「80%」を優に超えています。
ここまでが、男性の育児休業取得に関する世論です。
問題はこの先です。
そもそも、なぜ賛否両論起こるのかということ。
それは将来を見ていないからです。
上記は、今後、訪れるであろう『人口減少と高齢化』の予測です。
2004年をピークに人口減少は急速に進み、高齢化は恐らく上昇しています。
しかし、どうやら予測は早まっているようです。
小泉進次郎さんが育児休業を取得した理由は、決してパフォーマンスではないということ。
というより、ムーブメントを巻き起こす必要性をご理解頂けたと思います。
事実、厚生労働省は、2020年度までに男性の育休取得率を13%にする目標を掲げていました。
男性美容師の育休
さて、ここから先は美容師の話です。
美容室は、男女問わず、育児休業取得を義務化すべきです。
ですが、現実的に育休に踏み切れない美容師が多いのも事実です。(特に男性美容師は)
理由は2つ挙げられます。
- 現場の人手不足
- 育休取得者の指名客の流出
上記の理由から、開業美容師は、ほぼ間違いなく育休取得はしないでしょう。(もともとフリーランスには資格はありませんが)
現場の人手不足は、残されたスタッフに委ねる他ありませんし、指名客の流出は仕方がないと受け止めるしかありません。
しかし、育休の取り方によって回避できる可能性もあります。
ヒントは、育児休業給付金の支給条件です。
育児休業中の就労日数が10日、あるいは80時間以下であれば、問題なく、育児休業給付金を受給することができます。
そうなると、月1回の勤務、あるいは、週2回、時間を限定して勤務するなどの工夫をすれば、少しは問題は軽減されるかもしれません。
この辺りはもう少し、国が融通を利かせて貰えれば助かるのにと思うところですが。
実際に育休についてお客さまに尋ねると、「毎日居なくてもいい」という声が多いのも事実です。
いずれにしても、育休は権利だと主張するだけではなく、現場のスタッフの理解と協力がなければ実現できないのが実情です。
相互協力があってこそ推進されるのではないでしょうか。
今回は以上です。
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