埼玉県さいたま市浦和区にホームタウンを置く浦和レッズダイヤモンズ(通称レッズ)は、全国に知らない人はいないくらい超有名なサッカーチームです。
決して名実ともにとは言い難いですが、浦和レッズがJリーグ屈指の人気チームであることに疑いの余地はありません。
それを証明しているのが、ホームスタジアムの観客動員数です。
ホーム観客動員数とは、サポーターの数の表している数字です。浦和レッズは過去20年間で12回トップの座を獲得し、現在は独走状態、日本一サポーターから愛されているサッカーチームなのです。
しかし、今でこそ不動の人気を得るまでになった浦和レッズですが、その秘密は、20年前のJリーグ開幕当時までさかのぼります。
開幕2連覇の圧倒的な実力、カズ選手やラモス選手、武田選手などスターが数多く在籍したヴェルディー川崎という国民的人気チームがありました。
ホームタウン制度を採用するJリーグは、「コンサドーレ札幌」というように、チーム名に地域名を付けて名乗らなければならないというルールがあります。ところが、開幕当初のヴェルディーは、「読売ヴェルディー」と呼称されるほど、企業色を前面に押し出した印象のチームでした。
「人気チームの宿命か?それとも、巨大スポンサーの意向なのか?」
神奈川県川崎市にホームタウンを置くヴェルディー川崎は、優勝決定戦や人気チームとの対戦など、観客動員が多く見込める試合を、ホームスタジアム(当時9000人収容)の「等々力競技場」を使用せずに、東京の好立地にある(40000人収容)の巨大スタジアム「国立競技場」で開催し続けたのです。
一方の浦和レッズは、サッカー人気の土壌はあったものの、収容人数が一万人にも満たない、小さなホームスタジアム「駒場競技場」での試合開催にこだわった。
収益を優先させたヴェルディー川崎、
地域に根差すことを目指した浦和レッズ、
両者の明暗の分けたのは、開幕から4年後・・・
Jリーグ人気に陰りが見え始めたころでした。
観客動員1位だったヴェルディー川崎は、Jリーグブームが去るのと共に、一気に人気が急落、
それに対して、浦和レッズは、最下位だったホーム観客動員数を着実に伸ばし続け、4年目を皮切りに、一気に不動の人気チームへと上り詰めたのです!
Jリーグ「ファン」は去ったが、浦和レッズ「サポーター」は離れなかった。
楽しむことが目的の「ファン」は、ブームが去ると同時に離れていってしまったが、応援することが目的の「サポーター」は、チームの勝敗が最大の関心ごとであり、ブームなんて全く関係がなかったのです。
全国のサッカーファンを虜にしたヴェルディー川崎、
目の前のお客さんを徹底的に大切にした浦和レッズ、
両者の決定的な違いは、「誰を喜ばせたのか?」という違いでした。
ブームに左右されないサポーターの存在は、お店の運営にとって最も大切な固定売上にも置き換えられます。
つまり、サポーターの人数は、固定売上に比例するということ。
固定売上を積み上げることで、結果、継続的な売上アップにつながるのです。
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