真夏の過密日程をどう戦い抜くのか。両チームのコンセプトが明暗を分けた。
J1 2nd 第3節 湘南ベルマーレvsヴァンフォーレ甲府(BMWスタジアム)
▼常時、収容率80%を越す満員のBMVスタジアム
J1 2nd 第3節 湘南ベルマーレvsヴァンフォーレ甲府(BMWスタジアム)
2ndステージ開幕から1勝1分と出足好調の湘南と、1分1敗と粘りを見せる甲府の対戦は、2ー0 バレーが2得点を挙げ甲府が勝利した。
前半立ち上がりから、湘南は、永木や菊池大介らを中心に持ち前の走力で相手を圧倒し、試合の主導権を握る。 一方の甲府は、守備に人数をかけ、ワントップに入ったバレーをターゲットにカウンターを仕掛ける。まさにアウェイ戦さながらの戦いを貫く。
▼多勢のヴァンフォーレサポがアウェイスタンドを占拠!
明確かつ徹底的な戦いを見せる甲府は、2ndステージ開幕から、ここ3戦、全て異なる先発メンバーで臨んできた。特筆すべきは、バレー、マルキーニョスバラナ両外国人選手の起用法である。
この日こそ、先発出場した両外国人選手だが、ここまでの3試合は、途中出場、途中交代と、短い出場時間に留めてるという点だ。
甲府は、屈強な外国人選手をセンターラインに配置する、典型的なアジアサッカーを展開するチームではあるが、決して、外国人に依存するチームではないということ、戦力的に完全なるターンオーバーとはいかないものの、コンディションづくりに細心の注意を払うチームコンセプトは、幾たびの崖っぷちを乗り越えてきた歴史の教訓なのかもしれない。
▼ベルマーレサポは、もはやBMVスタジアムの象徴
対する湘南は、固定の先発メンバーで過密日程を乗り切ろうとしているようだが、この日は明かにコンディションが落ちていた。右サイドを破られた失点シーンなど、本来の粘り強い守備は影を潜めていた。
J1 2ndステージ、開幕から3節終えて、これで両チームとも1勝1分1敗となったわけだが、戦績は変わらずとも、その意味合いは大きく違う。真夏の過密日程はまだ序盤を迎えたばかり。この連戦をどう戦い抜くかで最終順位は大きく変わるからだ。
勝村大輔