サッカー馬鹿

2016.12.30

なぜJリーグと比べて、天皇杯は観客が少ないのか?ホームなき準決勝で想うこと。

なぜ天皇杯は観客が少ないのか?ホームなき準決勝で想うこと。

天皇杯 準決勝 大宮アルディージャ 0ー1 川崎フロンターレ (23.087人/日産スタジアム)

日本最大のプロアマ混合トーナメント天皇杯。その準決勝にもかかわらず、試合会場の日産スタジアムは酷く閑散としていた。なぜこのような現象が起きてしまうのだろうか。その理由はいくつか考えられる。(1)主催がJリーグではない。(2)関心が薄い(3)寒い(4)試合会場  他にも関係者しか知り得ない理由もあるのだろうが、ここではボクが実際に現地に行ってみて感じたことを書いてみようと思う。

【主催がJリーグではない】

その大きな要因に挙げられるのが、主催がJリーグではなく公益財団法人の日本サッカー協会と公益社団法人の日本プロサッカーリーグであること。実際に訪れてみるとわかることだが、普段のJリーグと天皇杯では運営の仕方が大きく異なります。まずはセキュリティーが甘い。荷物チェックもなければ、ボランティアとおぼしき、おじさまとおばさまによるゲートでのチケット確認もかなりゆるい。まるで自治体のイベントに参加しているような、そんな錯覚に陥ります。

運営が違うということは、当然スポンサーも異なります。明治安田生命を冠に数多くのスポンサーのバックアップで運営するJリーグとは違う。試合後のインタビューの壁紙にもスルガ銀行とナイキ。他にもあるのかもしれないがボクにはその名前は以外は見当たらなかった。観客が少ない大きな要因は、スポンサーに配分されるチケット枚数の少なさが関係していることが容易に想像できる。

【関心が低い】

日本だけに限る話ではありませんが、カップ戦における人気は大概低いものだ。その理由は出場メンバーにも関係する。リーグ戦を主戦場に戦うチームは、カップ戦にベストメンバーを組むというリスクをとらない。したがってファンからしてみれば、お目当の選手がいないということに繋がるわけです。人が集まりづらい平日開催であるという理由も考えられますが、同じ平日開催の代表戦が満席になることと比べると、やはりお目当の選手を観たいという動機は集客に大きく影響するようだ。

ただし、リーグ終了後の準々決勝以降の試合にはこの理由は該当しない。トーナメントを勝ち進む好チームのベストメンバーが出場してもスタンドは観客で埋まることはない。そして昨日は多くの会社員が正月休暇に入っているわけですから、やはり天皇杯自体の関心の薄さは深刻だ。

【ともかく寒い】

寒風吹きつける真冬のサッカー観戦は酷だ。昨日は夕方(15時5分)のキックオフだったのでとにかく寒いかった。生ビールを売り歩く売り子さんの姿も見かけたが、この寒さでは当然飲む気にはならい。屋外のスポーツ観戦にとってやはり寒さは大敵なのだ。降雨なら尚のこと客足への影響は否めない。

【試合会場】

日産スタジアムに本拠地を置く横浜Fマリノスが戦う鹿島アントラーズとの準決勝の会場が大阪長居であり、この日の日産スタジアムでは準決勝のもう1つの山、大宮アルディージャと川崎フロンターレの試合が行われた。一発勝負のトーナメントのため、あくまでもホーム&アウェイ方式が採用されていないにせよ、マリノスサポーターにとっては、ホームスタジアムでやって欲しかったというのが本音だろう。

どの会場でも、観客の多くは両チームのサポーターで占めている。であれば、主催者側の都合があるにせよ、対戦チームのいずれかのホームスタジアムを使用することが望ましいのではないか。

Jリーグにしても、天皇杯にしても、サッカーはサポーターの存在によって支えられている。そして、熱狂的にチームを応援するサポーターはスタジアムの観戦価値を高める。さらにその熱狂はTwitterやInstagramなどのSNSによって瞬く間に世界中に拡散される。

話題性やイベント性を高めてファン層を取り込むことも、もちろん必要だが、サポーターがさらに盛り上がり熱狂する。そんな仕掛けがあれば尚良いのではないだろうか。

天皇杯はシーズンチケットに含まれないことや、平日開催であることなど、上記以外の問題点もいくつか挙げられるが、「天皇杯は元旦決勝だけじゃない!」天皇杯が盛り上がればさらに日本は強くなる。そんなことを考えてました。

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