サッカー馬鹿

2014.9.10

サポーターはファンを楽しませるキャスト

日産スタジアムは、突如として、横浜国際競技場と、その名称を変えることがあります。トヨタカップ(現クラブワールドカップ)そして、日本代表戦です。どうして名前が変わるのか?は別として、横浜国際競技場と名乗るその場所は、試合というよりイベント色が色濃くなる、そう感じるのはきっとボクだけではないはず。

その大きな理由は、サポーターとファンの割合です。日産スタジアムとして試合が開催される日は、観客の大部分が、ホームチームである横浜Fマリノスのサポーターで占めるのと比較して、昨日の試合、日本代表VSベネズエラは、サポーターよりもファンの数がそのほとんどを占めていました。

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この日は、久しぶりの指定席から観戦

アギーレJAPAN2戦目の対戦相手は、南米の中堅ベネズエラ。

初陣で対戦した強豪ウルグアイとは違い、格下ともとれる相手にまずは初勝利を!この想いは、選手、監督のみならず、横浜国際競技場に駆けつけた6万4千人のすべての観客が、初勝利の瞬間を待ちわびていたに違いない。初勝利を渇望する、スタジアムは、そんな雰囲気に包まれていました。

それにしても、指定席とサポーター席の温度差はスゴイ、観客の熱気、プレーごとの反応、そして風貌、ユニフォーム着用率がまるで違います。熱狂的なサポーターの一部の人間は、そんな彼ら観客のことを悪く言います。試合は応援するものだ!観戦するものじゃないってね。サッカーの楽しみ方は人それぞれ。彼女と楽しむデートの場であってもいいし、会社の同僚とビールを飲みながらサッカー談義をするもよし、女の子同士でお目当ての選手に声援を送るのも、また一つの楽しみ方なのではないでしょうか?

お子さん連れ、女の子の観客が多いのは、とっても良いことです。試合の勝敗に関わらずスタジアムの雰囲気を楽しむ、サポーターの熱気を感じる、サッカーはエンターテイメントだということを、指定席から眺めていて、改めてそう思いました。

サポーターの役割は、チームを鼓舞すること、共に戦うことだけではありません。サポーターは、ある意味、キャストなんです。ゴールの歓喜、ミスへのブーイング、チャンスを逸した時のため息、観客はサポーターのコールにつられて手を叩き、膝を打つ。熱狂的なサポーターの声援は、観客にとって、スタジアムの醍醐味であることをサポーターはもっと自覚すべきだと思う。多くのサッカーファンを育てることで、結果、チームをサポートしているのですから。

にわかファンをバカにするサポーターは真のサポーターではない。1人でも多くの人たちにサッカーを楽しんでもらうキャストなんだということを、改めて、彼らのパフォーマンスを遠くから見ながら感じていました。

写真 (26)
さて、肝心の結果ですが、新戦力の武藤選手、柴崎選手のゴールで、勝ち越すも、キーパー川島選手のまさかのファンブルで失点、念願の初勝利も叶わず、格下相手に2−2の引き分け、なんとも物足りない試合でした。

全員守備、全員攻撃、アギーレJAPANになってから、選手たちはとにかく走る走る。ゴール前に顔を出したかと思えば、自陣ゴール前で相手にタックルをするなど、全選手は休むことなくアップダウンを繰り返した。しかし、その動きにアグレッシブさを感じないのはボクだけでしょうか?ミスの目立つ守備も、迫力を感じない攻撃にも、チームとしての連携が未完成だからだという理由では納得がいきません。アギーレ監督自身が、個のレベルの低さと、思い描いていた戦術にズレを感じているような、そんなチグハグ感がチームにはありました。

4−3−3、この数字の並びは、試合開始時の選手の配置に過ぎません。戦術が試合をするのではなく、プレーするのは選手自身なのです。プレーの精度というよりは、アイデアの欠如といったところでしょうか?観客を魅了するプレーが少なかったことが一番残念でした。

層が厚く、これまでの最大のストロングポイントである中盤のパスワーク、ボールを失わず、キープ率を高めるポゼッションサッカーを目指していた日本代表が、監督が変わるなり、守備に重きを置き、最短ルートでゴールに迫るカウンターサッカーを目指しているのだから、真逆とも行っていい戦術に、そうカンタンに対応できないのも理解できます。

ただ、戦術頼み、監督丸投げのサッカーでは、これ以上の進化はありえません。選手個人が自らの持ち味を活かし、チーム全体で弱点を補い合う、今まさに、日本代表は大きな壁を越えようとしている。その先にはきっと、史上最強の日本代表がいる。そんな期待を抱かせる試合だったのではないでしょうか?

もっともっと、サッカーが盛り上がれば良いな〜^^それではまた。

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