ルヴァンカップGS第4節 横浜F・マリノス1-0湘南ベルマーレ(ニッパツ/5099人)
40分 大津 祐樹(横浜FM)
「これでは世界で戦えない。」曹貴裁監督が杉岡 大暉と齊藤 未月を名指しで叱咤した川崎戦から中4日、湘南ベルマーレは敵地でルヴァンカップGS第4節 横浜F・マリノスとの神奈川ダービーに臨んだ。
昨季の決勝戦を戦った両チームが属しているグループAは湘南が3位(4チーム中)、横浜FMが最下位と苦戦がつづいている。どちらにとってもGS突破に向けて「これ以上の敗戦は許されない」気持ちの入ったゲームになった。
この日の湘南は川崎戦につづき杉岡と齊藤がスタメンに名を連ね、鈴木 冬一、柴田 壮介を含めて21歳以下の選手が4名出場。川崎戦の敗戦の悔しさを晴らすべく若い選手を中心に終始アグレッシブな姿勢を貫いた。
前線から積極果敢にプレスに走り回り、ボール奪取からワンタッチプレーでテンポ良くボールをつなぎ、ゴールへ向けて一気に加速する。互いに攻勢を強める展開は攻守の切り替えが目まぐるしい好ゲームとなった。
「自分たちのスピリットというのをもう一度取り戻せた試合だった」と梅崎 司が語れば、「自分たちの姿勢を見せられた」と試合を振り返る杉岡。「非常に大胆に我々らしく、マリノスさんの良さを消すだけじゃなくて自分たちの良さを推進するようなプレーをしてくれた」と”らしさ”を取り戻したチームの戦いぶりに曹監督も満足気な様子だ。
しかし攻撃の精度の差は明白だった。シュート数16(うち枠内シュート7)の横浜FMに対して、シュート数9(うち枠内シュート3)の湘南。シュートシーンまでの動き出しの質、パスの精度、共に横浜FMが圧倒し、逆に湘南は仕掛けの部分でのボールロストから再三のピンチを招いていた。
試合は40分に古林 将太がペナルティボックス内で遠藤 渓太を後ろから倒してしまいPKを献上。これを大津 祐樹がGK富居 大樹に一度は弾かれながらもこぼれ球を自ら押し込みゴール。退場者を出しながらもこのゴールを守りきった横浜FMが勝点3を積み上げた。
この日こそ無得点に終わった湘南だが、三度目のリベロ起用となった秋野 央樹の前線への持ち上がりや、精度の高いロングフィードを見せれば、ワントップ起用がつづいている大橋 裕紀も徐々にフィットしつつある。こうした新たなオプションに加え、この日は途中出場となった松田 天馬、山根 視来、山崎 凌吾ら主力組と新戦力の連携も日増しに高まっている。
相手がどうだろうと、あくまでも自らのスタイルを貫く。方向性を再確認できたゲームだったのではないだろうか。あとは結果が欲しいところだ。
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