J1 1stステージ 浦和レッズ無敗制覇!
▼16戦無敗!圧巻の J1 1st制覇
J1 1stステージ、残り1節を残して16戦無敗。浦和レッスが圧巻の戦いを魅せた。優勝までわずかのところまではくる。しかし、最後の最後で勝てない。昨シーズン、土壇場でG大阪に優勝をかっさられた格好になった悔しさを晴らすべく、今季の浦和は、とにかく勝利への貪欲な姿勢を貫いた。
「3−4−2−1」ペトロヴィッチ監督独自の超攻撃システムは、ピッチに立つ選手にとっては酷な戦術といっても過言ではない。那須、槙野、森脇の3バックに、宇賀神を軸に上下動が活発な両サイドハーフ、攻撃陣には、今シーズンもっともブレイクした若手の関根と、仙台から移籍したドリブラー武藤、ワントップは、ズラタン、李、興梠のいずれか。前がかりな配置が故に、攻守の切り替えキーになる、走力重視のシステムといっていいだろう。このシステムを支えているのは、後方からバランスをとる、ゲームメーカーの柏木と、アンカーの阿部。攻守の舵取り役を託された二人の、MVP級の活躍が優勝の原動力となった。
▼アウェイだろうがお構いなし!日本一の熱狂的なサポーター
生え抜き不在、サンフレッチェからの移籍組が多いレッズをサンフレッズと非難する声も少なくない。現に、GK西川をはじめ、森脇、槙野、柏木、李。しかも、監督までもが元サンフレッチェなのだから、寄せ集め集団と言われても返す言葉はないだろう。
しかしどうだろうか。今季の浦和には、絶対的なエースといえる存在はいない。戦術重視、チーム優先。チームへの忠誠心こそが、浦和スタイルの強みではないだろうか。
今季の浦和は、とにかく攻守のスピードが速い、特にボールを失った時の守備への切り替えがとてつもなく速かった。全員攻撃、全員守備。走力重視のサッカーにエースはいらない。外国人ストライカーに依存する傾向が強いアジアスタイルからの脱却は、今後の日本サッカーに大きなインパクトを残した。
そして何より、今季の埼スタも、大勢のサポーターで埋め尽くされた。2万人を超えるのが難しい他会場と比較して、常時4万人を超える観客動員は、Jリーグの誇りである。愛されるチームこそ強者であってほしい。数字上のビッグクラブから真のビッグクラブへ。2ndステージの戦いで真価が問われる。
勝村大輔