それにしてもオレンジ色が眩しい。アウェイスタンドを占拠したオレンジの壁に、迫り来る恐怖を感じたのは恐らくボクだけではないだろう。
J2 第19節 横浜FCvs大宮アルディージャ(ニッパツ三ツ沢)
▼ニッパツに出現したオレンジの壁
首位大宮を迎え討つべくゴール裏に集結したFCサポ、その数は確かに少数精鋭だ。空席の目立つ4777人の観客の半数近くを占めるかもしれないオレンジの壁からは、統率の取れた迫力のチャントがスタジアムにこだまする。
リーグトップ32ゴールを誇る大宮の攻撃力は伊達じゃなかった。トップ下に入った家長を中心にサイドチェンジを繰り返し、ワイドに攻め上がる大宮、ゴール裏からでは、距離感こそ掴みずらいが、ボールを持たない選手のフリーランニングが目立つのが印象的だ。
対する横浜FCは、ボールの失いどころが悪い。幾度となく訪れたピンチもGK南の好守だけでは凌ぐことはできなかった。前半27分、横谷に決められたミドルにもDFの寄せが甘い、後半55分のムルシャのゴールに至っては、CKのこぼれ球をそのまま運ばれての失点、58分には、マークを外した家長がダメ押しの3点目。
まさに、違いを見せつけられた格好となった・・・。
▼少数精鋭の横浜FCサポーター
J1復帰を誓う大宮と、J2中位を彷徨う横浜FC、その意識の差は歴然だった。確かに大宮は強かった。ただ悔しいのは、ホームスタジアムにも関わらす、完全に相手サポーターにのみ込まれたことだ。勝敗だけではない。サポーターの熱狂度合いに、チームの勝ち負けは関係ないのだ。
水色、紺、白、あのフリューゲルスの魂を受け継ぐチーム愛はどこへいってしまったのだろうか?アウェイなら仕方がない。しかし、ホームは違う。プライドを取り戻す戦いを見せてくれ。小雨が止んだ横浜の空はどこか悲しげだった。
勝村大輔