これがアジアと世界の差なのか〈ロシアW杯7日目〉
開催国ロシアの勢いに押され惨敗を喫したサウジアラビア。共にしのぎを削ってきたアジア勢の惨敗に震えた。しかし、その翌日に行われたモロッコvsイラン、結果こそひとつのオウンゴールが勝敗を分けたように思われがちだが、試合内容はスペクタルなものだった。フィジカルの強さ、強靭な守備力もさることながら、鋭いカウンターでイランは何度も相手ゴールに迫っていた。イランは間違いなく勝利に値するチームだった。
グループBは二強二弱と目されていた。誰もがスペイン、ポルトガルの勝ち抜けを予想する中、アジア最強のイランがその間に割って入ろうとしている。
グループB第2戦イランvsスペイン。イランは優勝候補相手に怯むことなく素晴らしい試合内容を披露した。守備的な布陣で臨んだイランは狙いどおりの試合運びで前半をスコアレスで折り返す。ところが一瞬の隙を突かれオウンゴールを献上してしまう。その後、同点ゴールを狙うイランは猛攻を仕掛ける。一旦ゴールネットを揺らすもオフサイドの判定に終わってしまったシーンを含む決定機を何度も演出、一点に泣き、惜しくも敗れてしまったイランだが、その戦いぶりは第3戦に対戦するポルトガルにネガティブな印象を与えたことだろう。
もし次戦にイランがポルトガルに勝利したら、上位3チームが1勝1敗1分で並ぶことになる。モロッコの実力も決して侮れないので、スペインが敗れるこど十分に考えられる。グループリーグ第3戦は白熱の攻防を見ることができるだろう。
ラッキーがあったもののコロンビアに勝利した日本、ウルグアイにあと一歩及ばず惜敗したサウジアラビア、フランスに敗れはしたが第2戦デンマーク戦にドローを演じたオーストラリア。PK献上に泣いたスウェーデンと対戦した韓国。これらの対戦を見る限り、アジアと世界の差はそれほどの距離ではない。
アジアと世界の差、それは試合を決める勝負強さではないだろうか。アジア勢のGL突破を願いたい。
ロシアW杯大会7日目
グループA ロシア3-1エジプト
グループB ポルトガル1-0モロッコ
グループB イラン0-1スペイン
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