キリンチャレンジカップ2019は第2戦、我らが日本代表は26日ノエビアスタジアムでボリビア代表との一戦に臨む。
これまでのボリビアとの対戦成績は1勝1分、もっとも印象深いのは20年前、招待国としてコパアメリカに出場したころまで遡る。スコアは1-1、得点者は呂比須ワーグナーという懐かしさ。
当時のFIFAランキングは日本の42位に対しボリビアは53位、最新のFIFAランキングを閲覧すると日本は27位、ボリビアは60位となっている。20年前とさほど変わらないボリビアに対して、着実に実力をつけてきた日本という構図となっている。
今回のキリンチャレンジカップは初戦のコロンビアにつづきボリビア戦、ともに南米勢との対戦になっているが、その理由はもはや説明には及ばない。日本代表は今年の6月に開催されるCONMEBOLコパアメリカブラジル2019への2度目の参戦が決まっているからである。
先のコパアメリカでは強豪ウルグアイ、前回王者チリ、エクアドルとの対戦が予定されているので、昨年10月のウルグアイ戦(4-3で日本が勝利)を含む、コロンビア戦はチリ対策、ボリビア戦はエクアドル対策という位置付けとなるわけだ。
今大会を迎えるにあたり森保監督は「融合」というテーマを掲げている。この融合には二つの意味が含まれる。ひとつはロシアW杯組(旧戦力)とアジアカップ組(主力)との融合、もうひとつは新戦力との融合だ。
初戦コロンビア戦のスタメンに名を連ねたのは、アジアカップ組から東口 順昭(32)冨安 健洋(20)室屋 成(23)佐々木 翔(29)柴崎 岳(26)中島 翔哉(24)南野 拓実(24)堂安 律(20)ロシア組から昌子 源(26)と山口 蛍(28)新戦力の鈴木 武蔵(25)。代表復帰で注目の香川 真司(30)は途中からの出場となった。
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先のコロンビア戦を踏まえ、次戦ボリビア戦のスタメンをこのように予想してみた。
GK シュミット・ダニエル(27)
CB 冨安 健洋、三浦 弦太(24)
SB 西 大伍(31)安西 幸輝(23)
MF 柴崎 岳、小林 祐希(26)
中島翔哉、香川 真司、乾 貴士(30)
FW 鎌田 大地(22)
「全員使う」と明言した森保監督の言葉を信じれば、コロンビア戦から大幅なメンバー変更が予想される。注目株を敢えて挙げるとすれば、ワントップ起用が予想される鎌田とボランチの小林祐だろうか。
この二戦における最大のテーマは”ポスト大迫”だ。「大迫さえいれば」「大迫がいないと」アジアカップで抜群の存在感を見せつけた大迫 勇也(28)は懐の深いボールキープで攻撃を牽引。今や森保JAPANの代名詞「三銃士」堂安、南野、中島の攻撃力を引き出す日本代表に欠かせないキーパーソンになっている。
しかし「ポスト大迫?」はもはや愚問かもしれない。アジアカップで代役を務めた武藤 嘉紀(26)と北川 航也(22)も、コロンビア戦で代表デビューを飾った鈴木 武蔵も、いずれも大迫とはプレースタイルが異なるからだ。
そういった意味においても鎌田の起用は興味深い。なぜなら彼は生粋のストライカーではないからだ。適性はどちらかというとトップ下になるだろう。鳥栖時代の彼を知る者はおそらくワントップのイメージはない、スルーパルやドリブルで仕掛けるミッドフィルダーという印象が強いはず。しかし現在の鎌田はベルギーリーグ得点を量産している。苦境にもがき苦しんだ末の答えが「わかりやすい結果」だったのだ。
そんな鎌田に誰もが「大迫の代役」を求めることはないだろう。むしろ新たなオプションの開拓者になる可能性が高い。鈴木 武蔵と、あるいは南野との2トップ起用もおもしろい。いずれにせよ鎌田のスタメン起用における意義は大きい。
そしてもうひとりの注目株、小林 祐希はコロンビア戦で途中出場を果たすも「もう少し長い時間見てみたい」と思わせる存在感を示した。コロンビア戦ではCKを蹴る場面があったが、やはり自慢の左足から放たれるFKが見たい。そんな記者の質問に対して「他に誰かいます?」と返すなどビッグマウスも健在だ。ボリビア戦はボランチ起用が有力視されているが、トップ下、あるいは2トップ起用というオプションもおもしろいかもしれない。
ポスト大迫から、脱大迫へ。新たなオプションの誕生に期待したい。
キリンチャレンジカップ2019 第2戦
日本代表vsボリビア代表(ノエビアスタジアム)
19:30キックオフ(フジテレビ系列で放映)
日本代表vsボリビア代表(ノエビアスタジアム)
19:30キックオフ(フジテレビ系列で放映)
(勝村 大輔)
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