ACL 準々決勝 柏レイソルvs広州恒大(日立台)
▼”柏から世界へ”日立台は臨戦モードに
これほど入手困難だとは想像もしていなかった・・・。
一般販売は前売り時点でsold out、ヤフオクで4倍以上の値段がつけられるまでに高騰したプレミアチケットを握りしめ、ここ日立台にやってきた。そして会場に到着してすぐさま、その並々ならぬ人気の理由がわかった。
「あの日のリベンジをここ日立台で!」の横断幕
2年前、ACL準決勝で惨敗を喫した広州恒大に雪辱を晴らす!選手やサポーターだけではない、柏市民にとって、この日の広州戦は特別なのだ。
対する広州恒大も負けてはいない。1,000人は優に超えてるであろう多勢のサポーターは、アウェイスタンドを見事に真っ赤に染めあげた。どうやら、広州も柏に負けず劣らずの人気チームらしい。中国リーグ4連覇中の強豪だけに、そのプライドもまたハンパない。
試合は早々に動いた。5分、相手FKが鈴木の頭をかすめ、まさかのオウンゴールを献上。そして40分、パウリーニョが中央35mの位置から直接FKを決めて2-0。このFKがあまりにも圧巻だった。ブラジル代表から放たれた予想外の弾道を描いたブレ球に、GK菅野は一歩も動けなかった。3点目もセットプレーによる失点だった。左CKからガオ・リンに決められ万事休す。それでも終了間際にCKを工藤が飛び込みなんとか1点を返すもそのままタイムアップ。1-3、雪辱戦は、新たな屈辱を生む結果となってしまった。
失点はすべてセットプレーから、流れからの崩されての失点ではない。とはいえ、3失点はあまりにも痛すぎる。一方の攻撃はどうかといえば、チャンスらしいチャンスはほとんどなく、攻撃に臆病になっていたと言われても仕方がない。この試合を見る限り、広州恒大のほうが遥かに格上だったと言わざるを得ない。
それでもサポーターは、信じることをやめない。
試合後、敗戦にうなだれる選手たちに送られたのは、”柏から世界へ”の大合唱だった。
「まだ終わったわけではない!!」
終了間際の工藤の気迫のゴールが、奇跡の1点となることを願わずにはいられなかった。
勝村大輔
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