東京駅から高速バスで2時間、お台場を越え、TDLを越え、更に千葉を横断し、ようやく辿り着いた鹿島サッカースタジアム。午前中まで降っていた雨も無事止み、多少の風は残るものの、Tシャツ一枚で過ごせるくらいまで天気は回復。ビールが美味しく頂けるサッカー観戦日和となった。
▲工業地帯にあるとは思えない長閑な空間に突如現れた鹿島サッカースタジアム
これまで、交通の便が悪過ぎるわと敬遠していた鹿島だったけど、その分、目に飛び込んでくるもの全てが新鮮で、まるで異文化圏に身を置いてるような、いや、確かにココは別世界だ。
▲天気に関係なく、まずは一杯かな(笑)
早速ビール片手に、スタグル(スタジアムグルメ)を買い求めにスタジアムを周回していると、直ぐにココが茨城県なんだという事実にハッとさせられる。
まず目に付いたのは、”モツ煮”だ。何処もかしこもお店の看板には、モツ煮、モツ煮、モツ煮。「モツ煮食わないと帰さないよ!」と言わんばかりに置かれているだもん。折角なので一番長い行列が出来ていたモツ煮をゲット。うん。間違いない。臭みもなく、めちゃくちゃ柔らかくて美味い!鹿島を訪れたら必ずモツ煮を食べよう。
▲なんだコリャーー!?霞ヶ浦FISH&CHIPS
茨城は畜産が盛んなのだろうか、他にも常陸牛のステーキ丼やら、炙りベーコン、モツ焼きなども多く売られてたり、地元産マスクメロンを丸ごと器にしたクリームソーダや、霞ヶ浦式フィッシュ&チップスなど、鹿島のスタグルは、地域の食材がオリジナリティー豊かに楽める。
地元野菜のプレゼント企画にも長蛇の列も出来ていた。鹿島サッカースタジアムは、スタンドの外でも首都圏のスタジアムには全くない独特の雰囲気を感じることができる。
▲ユニフォーム着用率は90%超え!?
そしてスタンドへ。GWの影響があるのかも知れないが、家族連れのサポーターが姿がとにかく目立つ。オールドユニを身にまとう往年のサポも、最新のユニをペアルックで着こなす若い女の子たちもいる。ユニフォーム着用率は90パーセントを優に超える。
この後、長閑な家族団欒の風景、愛らしい語尾上がりのイントネーションからは全く想像も付かない、ど迫力の応援を目の当たりにする。
▲”RED STORM”の大旗の連団がハンパない!
まず目に飛び込んできたのが“RED STORM”海賊のイラストが描かれた大旗の序列だ。ボクのInstagramにコメントを書き込んでくれたアントラーズサポによると、この大旗は今年から一新したらしい。これほどまでに同じデザインのものをズラリと大挙されると、思わず息を飲んでしまう。
▲タオルマフラーを掲げるアントラーズ・サポーター
いよいよ選手入場。一瞬の静寂が訪れると、スタンド中のアントラーズサポーターが一斉にタオルマフラーを掲げる。
この後直ぐに、サンバのイントロが刻まれ、それと同時に、サポーターが一挙にタオルマフラーを振り回し始める。
応援歌『錨を上げろ 』の大合唱が始まった。
▲一枚目のビッグフラッグ
この日のアントラーズサポは、明らかに普段以上に気合いが入っていた。2度もビッグフラッグが出現したからだ。
▲2枚目のビッグフラッグ
このシーンを観れただけで来た甲斐あったよ。ホントに。これまで幾度も入場シーンを観てきたけど、過去ベスト3には入るんじゃないかなぁ。この圧倒的なゴール裏の一体感は、まるで大艦隊がピッチに大挙するかのような迫力があった。
▲この日は小笠原に代わり西がキャプテンマークを巻いた。
J1 1stステージ 第10節
鹿島アントラーズ 2-1 アルビレックス新潟
現時点で3位のアントラーズは、下位を低迷するアルビレックス相手に余裕の采配なのか、それともGWの過密日程への配慮なのか。ゲームキャプテンの小笠原をベンチに置き、この日は西がキャプテンを務める。この西が躍動する。
▲無得点ながらも圧倒的な躍動感を魅せた金崎
素早いチャージで食い下がるアルビレックス相手に、カウンターから抜け出した金崎のクロスにジネイが合わせアントラーズが先制に成功。
その後CKから同点弾を許すも、地力に勝るアントラーズが、速いパス回しで相手を翻弄、柴崎のパスを金崎がスルー、背後で待ち構えてた西の決勝ゴールでアントラーズが磐石の勝利を収めた。(個人的には、小笠原に代わって出場した湘南から移籍した永木のプレーが素晴らしかった⁉︎)
▲やはりこの旗に目がいってしまう!?
サポーターが繰り出す圧巻のチャント、そして盤石の勝利。もし、この日の観戦が初めてという観客がいたとしたら、完全に心奪われちゃったんじゃないかな〜。少なくともボク自身が、完全にココ、鹿島サッカースタジアムが創り出す魅力に取り憑かれてしまったよ。
▲”SPIRIT OF ZICO”
アウェイの地でよく目にするこの横断幕 “SPIRIT OF ZICO”
(あ、ジーコくらいは知ってると思うけど・・・)
<ジーコ公式サイト>
この素晴らしいチーム、そしてこの素晴らしい空間。その全ての礎となったジーコの功績を感じることができるのが鹿島サッカースタジアムではないだろうか。だから日本サッカーを応援する全ての人に訪れて欲しい。と言いつつ、ボク自身が初体験のクセにね。(笑)
サッカーが文化になる。
ジーコスピリットが、日本中に広まったらいいのにな。そんな熱い想いをお土産にお家に帰ります。