Jリーグタウン活性化プロジェクト回顧録
「なんでお前がJリーグを元気にするんだよ。」以前、旧友にこう言われたことがあった。言われてみればそうだよなぁって思った。片田舎の美容師のボクが、なぜJリーグを、そもそもどうしてサッカーなんだよって。確かに。彼の疑問は的のど真ん中を突いている。
ボクがJリーグタウン活性化プロジェクト(通称J活)を始めたキッカケは、師匠の思いつき(たぶん。)の一言だった。「全国のJリーグタウン(Jリーグクラブがある地域)限定でセミナーやったら面白そうじゃん。」
Jリーグタウン各地でマーケティングセミナーを開催して、その地域のビジネスの活性化をお手伝いをする。それによってJリーグクラブがある地域を元気にしよう!
師匠とは、たいてい弟子に無茶ぶりするものだ。
ユニフォーム姿のボクと師匠藤村先生
余りに唐突なので文脈を整理すると、師匠とはボクが尊敬してやまないマーケティング・コンサルタントの藤村正宏先生で、ボクは藤村先生が主宰する「エクスマ塾」の門下生なんです。(エクスマ=エクスペリエンス・マーケティングの略)
「好きなことを仕事に取り入れた方がいいよ。」そうすると「個性的になるから。」それは、他者には真似のできない「独創的な価値」になるんだ。そうなることでお客さんとの関係性が深まり、商売がうまくいく。エクスマにはそういう教えがあります。
ボクはサッカーが大好きなので、経営する美容室ガナーズにサッカーの要素を取り入れてみた。そしたら、その手法が上手くいって、お客さんとめちゃめちゃ仲良くなって、お店は瞬く間に繁盛店になった。その具体的な販促手法が知りたいと各方面から講演依頼を頂くようになった。「どうせやるなら面白い方がいいじゃん。」という経緯があったわけだ。
個性的なお店作りを実践して、地域のお客さんから熱狂的に愛されるための方法をお伝えするマーケティングセミナーを開催する。
「だからと言ってもねぇ~。」
J活とは・・・
J活とは、全国各地のJリーグクラブがある地域、そこにあるホームスタジアム(の会議室やホール)で当地でビジネスを営む方々を対象にマーケティングセミナーを実施するという企画です。
『サポーターから熱狂的に応援されるチームのように、お客さんから熱狂的に愛されるお店づくり』をテーマに2012年4月17日J活がスタートした。
ところが当初はまだ講演内容(コンテンツ)さえ仕上がっていない。「とりあえずやってみよう!ダメなら変えればいいんだから。」ボクは師匠の教え通り体当たりで臨むことに。今思い返すと即興もいいところだ。(苦笑)
キックオフを記念して寄せ書きを添えたサッカーボールのプレゼントを頂いた。
記念すべき第1回に選んだ地は、「サッカーといったらサッカー王国静岡だろう。」という安易な結びつけで、清水エスパルスの本拠地、清水で開催することにした。
J活をするにあたって絶対に外せないことがあります。それは協力者です。知らない土地で知らない人相手に開催するのは余りにハードルが高過ぎる。その土地に住み、その地域を熟知するパートナー探しが始まった。第1回目のパートナーは、地元清水を中心に活躍する元お笑い芸人のマーケティング・コンサルタント、ハワード・ジョイマン(コテコテの日本人)にお願いすることになった。
初のJ活は、かたい場だったのかなぁ〜
この時はまだスタジアムで開催するなどという発想がなかったので、アクセスの便利な静岡駅隣接の会議室で行うことになった。参加者は20名ほど、美容室オーナーをはじめ地元で商売を営む様々な業界の人が訪れ、無事盛況に回を終えることができた。
初のスタジアム開催
この場に立てたことにただただ感動
2回目のJ活は5月21日。舞台は新潟へ。会場はなんと!?アルビレックス新潟のホームスタジアム”東北電力ビッグスワン(当時の名称)”ではないか!!!主催してくれた地元理美容ディーラーのご好意にただただ感謝。
「へぇ~スタジアムでセミナー出来るんだ!」J活をスタジアムで開催をするようになったのは、この日がキッカケでした。
新潟のお友達の協力あって、満席です。
第2回と同時に開催が決まっていた札幌へ移動。第3回Jリーグタウン活性化プロジェクトは6月5日、コンサドーレ札幌のお膝元、残念ながらスタジアムではなくシティーホテルの会議室での開催でした。会場は、地元札幌の美容師さんで満席。主催の理美容ディーラー小林商事さんのバックアップでこちらも大盛況に終わった。
札幌講演の風景
ドレスコードはユフォーム
ピッチで記念撮影
続く第4回第5回はスタジアム開催が実現した。6月19日はケーズデンキスタジアム、7月7日には味の素スタジアム。水戸ホーリーホック、FC東京、東京ヴェルディーと一挙3チームの本拠地制覇となった。水戸開催は茨城県の理容組合に主催いただき地元の理容師さん相手に、味の素スタジアムでは、ゲスト講師に短パン社長を迎えて、エクスマ関係者を筆頭に50名を超える参加者を集めることに成功した。
講師もユニフォームスタイルで。
「どうせスタジアムで開催するなら、ユニフォーム姿の参加者で埋めたら楽しそうだよね!」
スタジアム関係者のご好意で、ピッチでの撮影許可が下りたことで、ユニフォーム姿の参加者が徐々に増え、J活は一段と盛り上がりを見せることとなった。
この頃からユニフォーム姿の参加者が増え始めた。
好きなことを仕事に取り入れてみる。当初は無謀な試みだと思って開催したJ活だったけど、遊びの要素が増えるにつれて、主催のボクも楽しいし、参加者の皆さんも楽しんでもらえる。もはやJ活は学びの場ではなく、遊び場のようになってきた。ボクはこの時、”楽しさ”を創り出すことの大切さに気づいた。
今あるビジネスは誰のため?誰を楽しませてる?
メディア掲載
中日新聞掲載
新潟日報掲載
FMポート出演
〈vol.2につづく〉