アラフォー美容師のセカンドキャリアに思いをくゆらせてみる。
「そろそろ経営に専念したいんだけど。」
そんな美容師にひとこと言いたい。
「そんなにやることねーぞ。」
何10店舗も抱えているのなら話は別かもしれません。いや、だとしても、そんなにやることないんじゃないかなぁ。せいぜい週1日出勤で充分だと思う。
店舗展開をしたい?そんなに大きくしてどうするの。「スタッフの成長のために」いや、あなたが大きくなりたいんだよね。
実業家として活動するのならそれもありだと思う。けれどもスタッフを一生面倒みようなんて、そんなおおごと叩いて大丈夫?
60歳のスタイリトを雇えますか?家族を抱えているスタッフにそれなりの報酬を保障できますか?共働きなど働き方が多様化しているので一概には言えないけど、成果報酬の範囲内だとしても到底無理だし、悲しいことに美容師は歳を重ねると稼働力が落ちる。それでもスタッフのためにと言うのならば、スタッフの独立を支援してあげたらいい。
ボクの場合は、一緒に歳を重ねていける仲間と共に歩んでいければそれで良いと思っている。一緒に引退できれば最高だとも思っている。その中でお店を引き継ぎたいというスタッフがいたら譲ってあげたいなと思う。
話はかなり逸れてしまったけど、現場を離れる覚悟があるのなら、新しい挑戦をしてみたら?というのが本題です。
アラフォー美容師の3つの選択肢
マーケティングコンサルタントやらサッカージャーナリストやら、これは完全にボクのことではありますが、自分の得意なことを更に伸ばし、自分の好きなことを仕事にできないかと考えてみる。これまでお店を引っ張ってきたのだから、今こそ新しいチャレンジをしたら?
せっかく新しいチャレンジをするのなら、楽しくて楽しくて仕方がないことを、どうせやるなら周りを驚かせるような、それでもってしっかりと稼ぐ。ボクにとってコレが理想形。
もちろんそんなに甘くはない。正直な話、お店を経営するよりも困難かもしれない。でも美容師のポテンシャルってめちゃめちゃ高いとボクは思っている。手先は器用だし接客もうまい、そして知識も豊富だし、人材教育や経営手腕が優れてるかもしれない。自分の得意なことをステップアップさせるビジネス展開も面白そうだし、仕事とは全く関係のない趣味を仕事化できないかと思いをくゆらせるのも楽しい。
もし40歳を迎えようとしている美容室経営者がいたら、既に40歳を越えている人なら尚さら、華々しいセカンドキャリアを創造してみたらどうかなぁ。考えるだけでも楽しいと思うよ。
現在、ボクは43歳ですが、ボクが美容師をはじめた頃には40歳オーバーのスタイリストさんを見かけることは稀でした。そもそも男性美容師が少なかったこともありますが、ほとんどの人は経営者になって、スタッフに隠れるようにして仕事している振りをしてゴルフ三昧な日々を送る。正直、あんまりカッコよく感じなかった。もちろんスゴイ経営者も沢山いますけどね。
逆に現役にこだわる先輩たちを見かけます。それはそれでカッコイイ生き様だと思う。生涯現役を貫くならばそれも素敵だし、セカンドキャリアで輝くのもまた素敵だと思う。
生涯現役を貫くか、あるいは得意なことでステップアップを試みるか。それとも好きなことを仕事化してみるか。アラフォー美容師には3つの可能性があると思うんですよね。セカンドキャリアを真剣に考えてみるのも一案ではないだろうか。
〈了〉