サッカー馬鹿

2017.9.11

女王相手に惜敗も「強い気持ち出せた。」<プレナスなでしこリーグ1部 第14節 ノジマvs日テレ>

女王相手に惜敗も「強い気持ち出せた。」<プレナスなでしこリーグ1部 第14節 ノジマvs日テレ>

決戦を前にノジマステラ・キャプテン尾山 沙希選手

〈プレナスなでしこリーグ1部 第14節 ノジマステラ神奈川相模原1—2日テレベレーザ〉

プレナスなでしこリーグ1部 第14節 ノジマvs日テレは、53分、田中 美南のゴールで日テレが先制、63分、ノジマは一旦、平野 優花のゴールで同点に追いつくも、70分に挙げた長谷川 唯のゴールが決勝点となり日テレが勝利。この結果により、日テレは首位を堅持、ノジマは8位へ後退した。

リーグカップを含む今季4度目となった同カードだが、これまでの戦績は日テレの2勝1分。3度目の対戦を0ー7の大敗を喫したノジマが女王相手にどのような戦いを挑むのか、注目が集まった。

ノジマは従来の4バックから3バックに変更。両サイドの選手を含め5バック気味に相手攻撃陣にマンマークで対応、徹底した守備意識を持って相手の攻撃を封じ込める。

こうした守に重きを置いた戦いをしながらも、虎視眈眈と相手ディフェンスラインの背後を狙いつづけ、2度にわたり決定機を演出するがゴールには至らず、前半戦をスコアレスで折り返す。

後半に入ると、日テレはさらに攻勢に出る。一瞬の隙を突かれたノジマディフェンスは、53分、田中 美南のゴールで先制を許してしまう。

同点に追いつきたいノジマは61分、川島 はるなに代えてスピードが持ち味のミッシェル・パオを投入左サイドの活性化を図る。

同点ゴールが生まれたのはその2分後、左サイドからオフサイドラインを巧みに抜け出した平野 優花がそのままドリブルで持ち込み、狭いコースを狙った技ありシュートでノジマが同点に追いつく。

一方の日テレは、同じく61分に投入された植木 理子が驚異的なテクニックを魅せる。70分、右サイドを突破した植木 理子の鋭いクロスに、長谷川 唯が合わせる。日テレが勝ち越しに成功する。

追いすがるノジマは、72分、臼井 理恵から吉見 夏稀にスイッチ。さらにノジマは攻勢を強め、試合はオープンな展開に。田中 陽子を起点に幾度もチャンスを生み出したが、試合は1ー2のままタイムアップ。

中3日の3連戦、その最終戦とは思えない走力で戦い抜いたノジマに対して、メインスタンドに詰め掛けた730人の観客から惜しみない拍手が送られた。

ノジマステラ菅野監督会見

——試合の総括をお願いします。

(菅野) 色んな思いが出てきます。一つは今、なでしこリーグで最も強い日テレベレーザに対して、まずは我々が持っている力を最大限に発揮しようという強い気持ちを持って選手たちはやってくれたと思う。

そういう意味では、もしかしたら、観にきていただいた人たちにも、苦しいゲームでしたけど、ステラのサッカーの一端を見て、何かを感じてもらえるような、そういう所を出せたかなと思います。

 

——日テレベレーザ戦へ向けてどういった対策を考えていたのでしょうか。

(菅野) 現実的な戦い方をしました。ステラらしい攻撃的なサッカーを5年間やってきましたけど、今日のゲームは現実的に、勝利を掴むには、1ー0の勝利しかないという自分自身の考えで、失点を抑えるための布陣と、戦い方を選手にしてもらいました。

その中でも前半にチャンスが二、三本くらいありましたし、後半に先に失点をしてしまいましたけど、優花(平野)のゴールでまた振り出しに戻せた。

選手にとっては、たぶんストレスの溜まる戦いだったのではないかと思いますけど、これはもう監督としての、今日のゲームのプランを、選手たちは一生懸命忠実にやってくれたゲームだと思います。

 

——今日の試合に向けて変えた部分とは。

(菅野) 3バックを敷き、相手の2トップに、ほぼマンマークという形、あるいは相手の左右のサイドハーフ14番(長谷川 唯)と5番(隅田 凛)に対しても、ワイドに位置する臼井(理恵)や平野(優花)がケアし、サイド選手が中でも守備をするという場面もたくさんありました。

ある程度、マッチアップする選手を決めて、そこに対してのディフェンスをする。相手に合わせ、相手を潰すために、敢えてそういう戦い方にしました。

 

——平野選手がゴールを決めました。

(菅野) ここ2戦ほどスタートか出て、非常に良いパフォーマンスを出してくれていますし、なおかつシュートの積極性も出してくれている。

チームの中でも、彼女はシュートが非常に上手いんですよ。ああいうシュートというよりも、ちょっと距離のあるシュートでも。使っていけばいつか出るのかなという気はしてましたが、ああいう形で抜け出して、冷静にしっかり決めてくれたと思います。

 

——1部の感触はいかがでしょうか。

(菅野) 開幕から10試合を一つの区切りと考えていましたが、3勝3敗4分という五分で行けたことで自分たちにとっては良い結果が出せていたと思っていましたが、

やはり、一回りを終えて、二回り目になって、相手もステラの戦いに対してのプランを練ってきますし、一度戦ったうえでの戦い方をしてきたので、後半戦は非常に苦しんでるというのが現状ですね。

そういう中で、中々勝ち切れない試合が続いていますけど、多くのサポーターの人たちがステラのサッカーを応援してくれているので、何とか残りのゲームでしっかりやっていきたいと思います。

 

——残り4試合、どのような戦いをしていきますか?

(菅野) 根本にあるのは、今日戦った気持ちをしっかりと持つこと。相手がベレーザだから出せたのではなくて、この戦う気持ちを全ての残りのゲームで出せるかどうか、それがテーマであり戦術です。その中で攻撃をしっかりと活性化させて、残り試合を勝利を目指して戦っていきたいと思います。

 

——中3日の3連戦の中で体力的に非常に酷な戦い方をしていましたが、

(菅野) それを当たり前にやっているのが男子の世界で、そういったスケジュールに対して、よく酷だねと言われますが、逆にいうと、こういうところで頑張れるのが女子サッカーだと思っています。そういう所を見て欲しいと思っています。

<了>

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