サッカー馬鹿

2019.4.12

全員攻撃全員守備 ミラーゲームの勝機は集中力にあり 〈明治安田生命J1第7節 湘南vs松本プレビュー〉

ヘディングで競り合う山崎 凌吾(撮影:花井 康成)

「予想してきた(厳しい)現実と向き合っているわけですが、この難局を自分たちで解決していくしかない。努力してやっていくしかないかない。」
 
第5節、チャンピオンチーム川崎に敗れた松本山雅FC 反町 康治監督は唇を噛み締めた。
 
迎えた翌週、3連敗中の松本はイニエスタ擁する神戸相手に2-1。最後まで途切れることない集中力をもって逃げ切りに成功した松本は今季ホーム初勝利を挙げた。
 
「エコノミークラスがファーストクラスに勝つことはできるわけです。本当に、はいつくばっての勝利かもしれませんが、こういう試合を続けていかなければいけません」と反町監督。
 
開幕から第6節を終えて2勝3敗1分、12位につける松本山雅FCは試行錯誤を繰り返し、ようやく”らしさ”を取り戻しつつある。
 
とはいえ、3連敗の相手は浦和、広島、川崎といずれも強豪であり、うちに2試合は最少得点差にとどまっている。ほか開幕戦(磐田戦)をドローで終え、昇格チーム同士の対戦の大分戦にきっちりと勝利を収め、前節上位チームの神戸を降ろしている。さほど崩れている印象はない。
 
反町監督が示す”松本らしさ”とは何だろうか。
 
それは”泥臭さ”や”粘り強さ” 昨季リーグ最少失点でJ2を制覇した松本が誇る堅守の根底には、試合をとおして途切れぬことがない集中力にある。
 
こうした信条をチーム全員が貫く姿勢は湘南とよく似ている。
 
松本は第6節を終えた時点で6失点。守備における健闘はさることながら、その一方で攻撃陣の沈黙は気がかりなところだ。
 
これまでの6試合で挙げた4点のうちセットプレーからの得点が2ゴール、そのほかの2点のうち相手のクリアミスを永井 龍が押し込んだ得点を除けば、流れからの得点は前節(神戸戦)の高橋 諒のクロスに飛び込んだ飯田 真輝のヘディングシュート一本のみ。
 
第6節(神戸戦)を前に反町監督は「ボールの取り所、奪った後のファーストパスがポイント」だと語っている。
 
この点において湘南は松本を凌駕しているといっても過言ではない。なぜならボール奪取からの精度は湘南にとっては”昨季の課題”だったからである。
 
湘南はこれまで第6節を終えて得点数は「9」昨シーズンは「38」で終えている。得点力アップは火を見るよりも明らかだ。その大きな要因に挙げられるのが、昨季途中、徳島から加入した山崎 凌吾の存在である。
 
今季の山崎はまだ得点こそ挙げてはいないが、ボールを受ける際のポジショニング、ボールロストの少ないポストプレーは後方の選手を次々に引き出し湘南の波状攻撃を牽引している。
 
前節はコンディションの影響でメンバー外となっていた山崎だが、今節はスタメン出場が見込まれている。
 
ともに3-4-2-1を敷くミラーゲームが予想される一戦なだけに、互いのストロングが試合を決定づける可能性が高い。
 
湘南にとって脅威となるのはリーグNo.1のスプリント回数を誇る前田 大然だ。
 
これまでの湘南の戦いを振り返ると、前掛かりな3バックの脇を狙われるシーンが目立っていた。特に敗戦を喫した第2節、ディエゴ・オリベイラ(FC東京)のディフェンスの背後を伺う動き出しは湘南守備陣を混乱に陥れていた。圧巻の加速力だけでなく連続したスプリントを繰り出せる前田のプレースタイルは大きな鍵になるだろう。
 
“らしさ”を前面に押し出す両チームの対戦は最後まで集中力が途切れることがない好ゲームが予想される。

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