こんにちは 勝村大輔(@gunners5050)です。
この記事を書いているボクは、現役の美容師です。
美容師歴25年、人口20万人の市内に20坪ほどの小さな美容室を営んでいます。お店はまもなく開業から15年目を迎えます。
正直、美容師はブラックです。
美容師が「ブラックな理由」は3つあります。
- 労働時間が長い
- 休みが少ない
- 給料が安い
順を追って解説しますね。
1. 労働時間が長い
美容室の平均営業時間は9.4時間
美容室の平均休業日は5.5日
上記のとおり、一般的な美容室では、月間25日出勤、始業から終業まで勤務すると、1ヶ月の労働時間は235時間となります。
法律で定められている労働時間は、1日8時間、週40時間なので、平均出勤日23日、1ヶ月の労働時間は184時間となるはずですが、
実際には、235 – 184 = 51
一般的な美容師は、法律上の労働時間を51時間、およそ6日分超過しています。
さらに、営業時間の前後に、技術トレーニングが実施される場合、プラス2時間 × 週3日 と考えると、トレーニングに充てる時間は、1ヶ月平均およそ24時間になり、
一般的なサラリーマンと比較すると、かなり過酷な労働を強いられます。
2. 休みが少ない
昨今では、完全週休二日制を採用する美容室が増えたものの、隔週二日制の美容室が多いのが現状です。
なので実質、月6〜7の休日の美容師が多い。
法律上では、年間10日間の有給休暇が保証されていますが、それらは、夏季休暇と冬季休暇に置き換えられるケースがほとんどです。
3. 給料が安い
現在の美容師の平均年収は284万円です。(2019年11月更新)
サラリーマンの平均年収は441万円(男性/521万円 女性/280万円)なので、一般的な仕事と比較すると、かなり低賃金です。
あくまで平均値ですが、月給に置き換えるとおよそ23万円ほどになります。
上記の金額は、勤務地が東京都の場合だと、最低賃金(1013円)を切るという驚きの安さである。
ご覧のとおり、美容師はかなりブラックです。
労働環境は、政府が推進する働き方改革の影響もあり、少しずつ改善されつつあります。
しかし、美容師が、一般のサラリーマン並みの待遇を受けられるのは、まだまだ先の話でしょう。
美容師が低賃金な理由は下記の記事を参照してください。
これが現実です。
もし、ブラックに耐えられなければ、我慢せずに転職した方が良いと思う。
早ければ、来月にでも辞めれるはずです。
これが、本記事の結論です。
ブラックから回避する もう一つの方法
この先は、ボクの個人的な意見です。
事実、美容師はかなりブラックです。
それにもかかわらず、なぜ多くの美容師は転職せず、つづけているのか。
理由は2つあります。
・生涯ブラックではないから
・魅力的だから
美容師は生涯ブラックではない
多くの美容師は、独立を目指します。
なぜなら、独立は憧れだから。
そして、自分らしく働くことが可能だからです。
現在のボクは、7:00〜18:30まで営業しています。(現行のスタッフは9:30〜17:00)
休日は、毎週火曜日と第3水曜日の5〜6日ほど。夏季休暇は取らず、年末年始(12/31〜1/3)に休暇を取ります。(現行のスタッフは週休3日(火・土・日曜日休み)
スタッフには、出来るだけ厚遇を実現させように努力をしながらも、自分は勤務時代より、むしろブラックな勤務事情です。
これが現実です。
ですが、不満は一切なく、充実しています。
好きなだけ働くことができて、好きな時に休みを取ることができる。
このような働き方が実現できるのは、美容師ならではだと実感しています。
これも事実です。
つまり、ブラックとは、退職理由にもなれば、思う存分、仕事が楽しめる理由にもなるということ。
独立を成し遂げた美容師は、勤務時代よりも、独立してからの方が圧倒的に長いので、多くの美容師は、ボクと同意見だと思います。
美容師は魅力的な仕事
美容師は魅力的な仕事です。
ボクはこれまで歩んできた25年間、一度も辞めたいと考えたことはありません。
転職は考えませんでしたが、お店を変えたいと思ったことはあるし、実際に数店舗、経験しました。
それでも美容師を辞めようとは思いませんでした。
もし、一度でも、美容師を辞めたいと考えたことがあるのなら、正直なところ、美容師を生涯の仕事にすることは難しいと思います。
なぜなら、美容師は効率的な仕事ではないからです。
どんな仕事も同じかと思われますが、美容師の場合は特に、努力なしでは、理想的な働き方が実現しません。
努力を楽しめるかどうか。
すべてはこの一点に集約されます。
前述のとおり、美容師はかなりブラックです。
ですが、美容師を生涯の仕事にした人にとって、ブラックは一時的なものです。
ブラックな状況を覆すには、売上を作り出す、技術、人柄、そして、お客さまからの支持が必要です。
つまり、誰かに保証されるものではなく、自分で掴み取る他ありません。
逆をいえば、努力次第で、カンタンに覆せるということです。
こういった意味も含めて、美容師は魅力的な仕事だと、ボクは考えます。
まとめ
美容師はかなりブラックです。
ですが、美容師を生涯の仕事にしている人にとって、その状況は一時的なものです。
ブラックは、努力次第で覆すことができます。
そして、その先に”充実”が待っています。
チャンスは平等に用意されています。
一人でも多く、美容師を楽しむ人が増えることを強く望みます。
今回は以上です。
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