こんにちは 勝村大輔(@gunners5050)です。
この記事を書いているボクは、現役の美容師です。
美容師歴は25年、人口20万人の市内に20坪ほどの小さな美容室を営んでいます。お店はまもなく開業から15年目を迎えます。
店舗ビジネスの最大の売りは「空間」です。
お店で流すBGMは、コストをかけずに、空間を演出できます。
洋服屋さんに例えると分かりやすいかもしれません。
主婦層が利用するお店と、ギャル御用達のお店では、当然、BGMは変わりますよね。
レディース、メンズ、キッズ、ベビーなど、オールジャンルの客層を取り込む「コムサイズム」のショップでは、常にビートルズの楽曲が流れています。
このように、お店の個性を主張するために、あるいは、客層に合わせて、お店はBGMに工夫を凝らします。
なのに、なぜか多くの美容室は、BGMの選曲を意識してません。
本記事では、美容室こそ取り組むべきBGMの選び方について言及します。
ラインナップは下記のとおりです。
- BGMで客層が変わる
- BGMの選び方
- 他店のBGMを意識してみる
- オススメのサブスクリプション
- まとめ
1. BGMで客層が変わる
BGMで客層は変わります。
- アニメソングが流れてるお店は「キッズ向け」
- ヒットチャートが流れてお店は「大衆向け」
- 大人が通う落ち着いた空間「ジャズ」
他にも、「レゲエ」「ハワイアン」「ブラックミュージック」「ロック」「フュージョン」「クラシック」など、
音楽ほどジャンル分けが明確なものは珍しい。
BGMは、
「当店が提供する商品やサービスは、”このような方”に喜んでいただけます。」
という大切なメッセージなのです。
お店側が客層を意識することで、お客さまから選ばれやすくなります。
2. BGMの選び方
以前、ボクのお店では「洋楽ヒットチャート」が流れてました。
選曲の理由は、特にありませんでした。
気をつけていたことは「日本語の曲は流さないこと」くらいでした。
そんなある日、ひとりのスタッフに「日本語の曲に変えてもいいですか?」と言われたことがあります。
その時はじめて「なぜ日本語の曲がダメなのか?」を考えました。
そして、ボクが出した答えは「美容室は非日常の空間であるべき」でした。
ボクが選曲したのは「ジャズ」でした。
理由は下記のとおりです。
- 大人の空間を演出
- ゆったりと落ち着いた雰囲気
- ジャズが好きだから
店内には、印象的なデザインのCDジャケットをディスプレイしたり、ジャズ関連の書籍を置いてみました。
そして、音量も比較的低めに調節して、ボーカルなしの楽曲をセレクトしました。
ボクのお店は、ファミリー層向けというよりは、40歳以上の女性のお客さまがメインなので、彼女たちが心からリラックスできるように意識したのです。
まずは、お客さまのために。そしてお店の個性を感じてもらえるように意識しました。
その結果、お客さまからの評判も上々です。
3. 他店のBGMを意識してみる
BGMを意識するようになると、他店の取り組みが参考になります。
ある中華料理店では、日本の楽曲を中国語で歌うBGMが流れていました。
美空ひばりさんの「川の流れのように」、そしてテレサ・テンさんの「時の流れに身を任せ」の中国語バージョンなど。
上手な演出だと感じました。
逆に、上記のお店のように、中国人スタッフで運営しているお店でも、JPOPのヒットチャートが流れていたお店もありました。
こちらは、おそらく無意識の選択かと思われます。
他にも、昭和レトロを演出した焼鳥屋さんがありました。
店内には、当時のポスターが貼られていたら、ブリキのおもちゃがディスプレイしたり、駄菓子が販売してあったり、どこか懐かしい雰囲気を醸し出していました。
ところがなぜか、店内には、90年代のヒットチャートが流れている。
これでは、昭和レトロに対する、店主の思い入れを感じられません。〇〇風という違和感は、コンセプトを台無しにしてしまうかもしれません。
コンセプトとBGMのミスマッチは、本当に残念です。
ならばいっそ、店主の個性を前面に出すのもありですね。
好きなアーティストがいて、ライブも追いかけていて、すべての楽曲も歌えて、そのアーティストについて永遠に語ってられるくらい愛している。
店内の選曲は、店主の好みでセレクトする。
肝心なのは、そこに意図があるかどうかではないでしょうか。
4. オススメのサブスクリプション
著作権などの問題もあり、店内のBGMには制限が設けられています。
個人的には、お店が独自で編集したBGMを流すのがベストだと思いますが、法律に抵触しないサブスクリプションサービスの利用がオススメです。
オススメは下記の2種類です。
USEN 月額4500円〜6000円
店舗向けBGMサービス「Audiostock store music」 月額1680円(年間契約で1480円)
種類で選ぶならUSEN、価格重視ならAudiostock store music、個人的には後者で十分だと思います。
ちなみにUSENは初期費用がかさみます。
AmazonmusicとSpotifyを購入済みのボクにとって、店舗BGMにかかるコストは、はっきり言って無駄だと感じていますが・・・。
他にも、夜の雰囲気の演出には、インターネットラジオもありですね。
『Tunein Radio』の『JAM FM』かなりイケてます。ボクがお気に入りのバーでよくかかっています。ラジオ、TVは、店内で流しても問題ないはずです。
まとめ
店舗ビジネスにとって、BGMはめちゃくちゃ重要だということはご理解いただけたと思います。
- BGMは空間を演出できます。
- BGMはお店の個性を主張します。
- BGMは客層を選びます。
BGMを選曲する際に、気をつけたいのは、意図しないことです。
ただ自分が聴きたい曲を流すのではなく、どうせなら自分が心酔するアーティストの楽曲を鬼リピートさせる。ww
それとも、徹底的にお客さまに寄り添うのか。
それは、お店の考え方次第です。
どちらでもOKです。
ただし、繰り返しになりますが、BGMに意図を込めることが最重要です。
他店を訪れる際に意識してみると、めちゃくちゃ勉強になります。
そんなわけで、今回は以上です。
お客さまを選ぶ視点はとっても大切なので、下記の記事も参考にしてみてください。
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