明治安田生命J1リーグ 第8節 川崎フロンターレvs湘南ベルマーレの”神奈川ダービー”はACLに参戦中の川崎の日程に配慮されフライデーナイト開催となる。
リーグ2連覇を成し遂げた王者川崎と辛うじてJ1残留を果たした挑戦者湘南。昨季の結果を照らし合わせるとこのような構図が描かれがちだが、湘南サポーターの多くは「(川崎に)怖さを感じない」と口を揃えている。
その理由は二つ挙げられる。一つは”相性”だろう。肌感と言い換えてもいいかもしれない。昨季の両者の対戦は天皇杯でこそ湘南が敗れはしたもののリーグ2戦の戦績はいずれもドロー(home0-0 away1-1)中でも印象深いのは台風の影響により順延された第18節、秋元 陽太のPKストップではないだろうか。キッカーの小林 悠はリベンジに燃えてるに違いない。
おそらく湘南サポーターたちにとって川崎戦は負ける気がしないのだろう。ボール保持率で圧倒的に上回れていても、どんなに繋がれても、どこから打たれても、粘り強いブロックでゴールを割らせない。相手が焦れば焦るほど自らのペースへと引き込む、川崎戦における湘南には確かに凄みを感じる。
そしてもう一つの理由は川崎が置かれている状況にある。現時点の川崎の順位は8位、9位につけている湘南と勝点10で並んでいる。3勝3敗1分の湘南に対し川崎は2勝1敗4分としている。
数字だけを眺めると3連覇を狙う王者としてはいささか物足りなさを感じてしまう。ところがこれまでの対戦相手を見るとどうだろうか。格下相手にきっちり勝利を収め、難敵相手に互角のスコアで終えている。しかも7節を終えた時点でたったの1敗しかしていない。尻上がりに調子を上げている川崎は他のどのクラブよりも不気味な存在だろう。
ただし湘南に勝機がないわけではない。なぜなら今、川崎は”二兎を追う者は一兎をも得ず”状況の真っ只中に置かれているからだ。ACLとの並走を続ける川崎は当初はターンオーバーで乗り切る構えだったはず、ところが、戦績不振に加え負傷者が相次ぐチーム状況は決して良いとは言えない。
対する湘南は『誰が出ても遜色ない」スタイルの浸透が武器になる。予想スタメンは3-4-2-1。前節負傷交代となった菊地 俊介と大野 和成の状態は気がかりなところだが、その後ろには梅崎 司と小野田 将人が控えている。前節とほぼ変わらない顔ぶれが揃いそうだ。
知念慶のワントップで来るのか、あるいは小林 悠とのツートップを採用か。谷口 彰悟の復帰はあるのか、はたまた前節に引きつづき舞行龍ジェームズが出場するのか。中村 憲剛の復帰はまたもや見送りか。相手の出方に関係なく自らのスタイルを貫く。一年越しの川崎との神奈川ダービーに蹴りをつけたい。
キーマンを敢えて挙げるとしたら杉岡 大暉を推したい。川崎 馬渡 和彰とのマッチアップを制し左サイドをぶっちぎって欲しい!
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