サッカー馬鹿

2017.9.5

『水戸ホーリーホック×ガールズ&パンツァー』コラボ仕掛け人が語るスポンサーの役割。そこにまっすぐな愛はあるか?<バンダイビジュアル株式会社 廣岡祐次氏インタビュー&取材後記>

クラブとスポンサーの好ましい関係

写真:廣岡氏より提供

――コアな人たちが創り出す熱狂と繋がりがコラボを支えてくれているわけですね。これまでの振り返り、並びに今後の展望をお聞かせください。

(廣岡) 最初から継続は力なりと覚悟を決めていました。1年目にコラボして、2年目にクラブのスポンサーになり、そして3年目からユニフォームスポンサーになりました。我々も本気でこのクラブを応援しているぞということを示してきました。

段階的に尻つぼみにならないように、しっかりと継続できるように努力してきました。その中でサポーターになってくれた方もいらっしゃったと思うし、サポーターの中にもガルパンに興味持ってもらえた方もいらっしゃると思います。

そうやって、引き続きお互いのきっかけ作りが出来ればと思います。今後もガルパンは最終章という形で続編の展開が続きますので、やれる限りやっていきたいですね。

 

――最後に一つだけいいですか。当事者として、クラブとスポンサーは、どのような関係性が好ましいと思われますか。

(廣岡) サッカーに限らず、野球でも何でもそうですが、スタジアムに広告として企業名を出している所も多いですよね。そのため“だけ”にお金を使うのは、勿体ないなと感じます。当然、契約条件など単純な話ではあるかとは思いますが、せっかく宣伝媒体として活用しているのであれば、もっと積極的に、チームを取り巻く「場」を活用しても良いのではないかと思います。

企業としては、宣伝媒体として費用をチームに払っている時点で、そのチームの力にはなっていると思うのですが、あと一歩、何か一緒になって盛り上がる事が出来れば、お互いにとって良いですよね。そして、そんな展開が実績となり、「何か面白い事やってんじゃん」と他の企業も絡めれば、更に効果は上がっていくように思います!

業界的に近しい所で言うと、株式会社Cygamesがサガン鳥栖のスポンサーになって、尚且つ情報発信、イベントの実施など積極的ですよね!とても共感を持っています。我々は資金的にあそこまで大規模には出来ないので、ちょっと羨ましいです(笑)。

今度社長にお酒でも飲みながら、お話を聞いてみたいくらいです!

我々も、ユニフォームスポンサーとして『ガールズ&パンツァー』という名前があるのですから、スポンサーとして、お互いのために、引き続き積極的にやっていきたいですね。

 

――逆を言えば、クラブ側の発信次第で、スポンサーになりたいと手を挙げる企業も現れるかもしれませんね。

(廣岡) そうあって欲しいですよね!だっていきなり「うちはこの街でサッカークラブやっています。だから応援してください、お金ください。」と言われても、ちょっと拒否反応すら覚えますよね。

まあそんな事言うクラブは無いと思いますが(笑)。「このクラブによってスポーツを中心に、この街を元気にしていきたい。」みたいな話はよく聞きますが、それプラス、街の経済活性化のために云々という具体的なプランを持っているとか、このイベント実績を元に御社もこんな楽しいイベントが出来ますよとか、行政とパイプが出来ますよとか(笑)、そういう話ができて初めて、「効果ありそうだね。」と共感してもらえると思うんです。

クラブ側から、応援しようと思ってもらえる何かを提示できるかどうかは、大事な事ですよね。

 

――本日はお忙しい中ありがとうございました。

 

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